こんにちは。
発酵学研究者が語る健康とエビデンス管理人の勝瀬です。
今回はテストステロン値が低下すると嗅覚が悪くなるという研究の紹介です。
テストステロンってそもそもなに?
テストステロン値が低下すると嗅覚が悪くなるといきなり言われてもテストステロンってなに?という感じですよね。
そこでまずテストステロンについて説明したいと思います。
テストステロンとは男性ホルモンの一種です。
男性ホルモンの一種ですので声変わりなど、第二次性徴にも関係しています。
大人になるとテストステロンは主に筋肉や骨格の成長促進に働きます。
筋トレをしている方の中にはテストステロンを増やそうとサプリメントを飲んでいる方もいますね。
その他に性欲等にも関わっています。
テストステロン値が高い程異性を惹きつけるフェロモンを多く分泌するということでモテホルモンと呼ばれることもありますね。
また、精神的な影響もあるとされています。
テストステロン値が増大すると、たくましくなったり自信がつく他、攻撃性など所謂男っぽさが増します。
基本的に過剰にならない程度であれば増やしておいて損はないホルモンだといえるでしょう
テストステロン値が低下するとどうなるの?
テストステロンが少なくなると考えが男性的でなくなり女々しくなる(積極性がなくなったり、保守的になる。)他、自信を失いがちになるといった話もあります。
また、精神的な影響だけでなく、不妊症や糖尿病、骨粗鬆症のリスクが上がるといった報告があります。
テストステロンの分泌量は 一般に30歳ごろから減少し始め、年1-2%の割合で減少するそうです。
また、テストステロンの量はストレスなどで急激な減少を起こすことがあり、急激な減少を起こすと男性更年期障害を起こす可能性があります。
テストステロンの量は生活習慣などの影響を受けやすい為、高齢になっても30代と変わらないテストステロン量の方も稀にいます。
また、 20-40代でテストステロンの値が低い場合は2型糖尿病やメタボリック症候群、うつ病のリスクが増大するという報告がある為、注意が必要です。
最新の研究で分かったテストステロン値低下の新たなリスクとは?
Istanbul Training and Research Hospital による最新の研究の結果明らかになったのがテストステロン値が低下すると嗅覚が悪くなるということです。
多くの患者のテストステロン値と嗅覚の関連性を調べたところ、テストステロン値の減少が見られた患者のほとんどが嗅覚が悪くなっていました。
加齢やストレスによるテストステロン値の低下の指標にも使えるかもしれませんね。
最近匂いが分からなくなってきたな…と感じたらテストステロン値低下の要注意ラインです。
以上、テストステロン値の低下が嗅覚に関係するという研究についてでした。
テストステロン値を増加させる食べ物については以下のリンクで紹介していますので、合わせてご覧ください。
参考論文
Possible effects of low testosterone levels on olfactory function in males.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/32345533