健康科学 食による健康効果

大豆は最高の健康食品?コレステロール、血圧、がん…効果を挙げればキリがない?

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健康科学

こんにちは。
発酵学研究者が語る健康とエビデンス管理人の勝瀬です。
皆さんは大豆を食べていますか?
今回は大豆がとても健康に良いというお話をしたいと思います。

大豆にはどんな栄養がある?

今回ご紹介する研究ではまず大豆の栄養について記載されていました。

タンパク質

大豆がタンパク質を豊富に含んでいる事は知られていますが、他の植物と比較して動物性たんぱく質に類似している事はご存じですか?
またタンパク質としての質が良いだけでなく、アジアの大豆食品はタンパク質の消化性がとても良い事が知られています。
日本でも納豆や味噌、醤油などの発酵食品に加えて豆腐などの加工食品など食べやすく消化性も良い大豆食品が沢山あります。

炭水化物

大豆は低炭水化物として知られており、糖尿病の方にとって良い栄養源であるとも言われています。
また、大豆の炭水化物の多くはオリゴ糖(主にスタキオース)で構成されています。
これらは消化されにくいため、ビフィズス菌などの細菌の増殖に働き腸内環境を整えると言われています。

脂質

大豆に含まれる脂質は10-15%が飽和脂肪酸、19-41%が一価不飽和脂肪酸、46-62%の多価不飽和脂肪酸(PUFA)という組成になっています。
これらの数値は同種の大豆でもかなりブレ幅があります。
PUFAは、オメガ6脂肪酸であるリノール酸とオメガ3脂肪酸である α-リノレン酸が含まれています。
これら2つの脂肪酸の比率は多くの場合で 7–8:1ですが、範囲は5–13:1とブレ幅があります。
大豆と大豆食品は脂肪酸の優れた供給源とされており、米国では大豆油が両方の必須脂肪酸の摂取量の40%以上を占めています。

ビタミンとミネラル

大豆は様々なビタミンやミネラルを含む事でも知られています。
特にカリウムの含入量が多い事で知られます。
カリウムはしばしば不足する傾向にある為、大豆は優れた食品であると言えます。
ただし個々の大豆の栄養素含有量は、製造方法によって著しく異なる場合があります。

他にも日本の伝統的な大豆食品である納豆は、ビタミンK2を豊富に含んでいます。
またカルシウムと鉄を豊富に含んでおり、ヴィーガンの方達の貴重なカルシウム源となっています。

次ページで大豆の健康効果についてお話します。

大豆の健康効果とは?

大豆には悪玉コレステロールを減らす効果がある?

悪玉コレステロールの増加心臓病などのリスクを上げることで知られています。
大豆たんぱく質は悪玉コレステロールを下げる効果がある事で知られており、1999年には米国食品医薬品局(FDA)に大豆は悪玉コレステロールを下げる効果があるとして正式に認定されています。
米国食品医薬品局は一日 25 g の大豆の摂取により悪玉コレステロールは効果的に減少するとしていますが、25 g の大豆と言われてもイメージがつかない方が多いのではないでしょうか?
大豆 25 g を摂取する為には納豆を一日一パック摂れば大丈夫です。
納豆が苦手だという方は豆腐や味噌などを摂取する事にしましょう。

大豆には血圧を下げる効果がある?

高タンパク質は一般的に血圧を下げる効果があるのではないかと言われており、中でも大豆たんぱくが効果的であると注目されています。
大豆たんぱく質の血圧低下効果により脳卒中のリスクを6-14%低下させるのではという報告もあります。
ただ、血圧を下げる効果に関しては証拠が弱いのではないかという意見もあり、より詳細な実験が必要とも言えます。

大豆は心疾患と脳卒中のリスクを下げる?

世界中の死亡の20%は脳卒中と冠静脈性心疾患であるとされています。

そこで冠静脈性心疾患と大豆摂取量を調べた研究が行われました。
その結果シンガポールでは関連性が見れなかったのですが、中国と日本において大豆の摂取量が冠静脈性心疾患のリスクと関連している事が明らかになりました。
男女共に大豆を食べる量が増加すると冠静脈性心疾患の危険性が低下する傾向にあったということです。

また、脳卒中のリスクと大豆の摂取量の関係性を比較した研究でも冠静脈性心疾患の研究と同様に大豆の摂取量が増加すると脳卒中のリスクが低下するといった結果が出ました。
これは大豆による悪玉コレステロールの減少、血圧の低下、動脈の健康化による影響と考えられます。

大豆は乳がんを減らす?

今までの研究で大豆食品を多く食べる国は他と比べ乳がんの患者数が少ないと知られています。
その為アジアは西欧諸国と比べ乳がんの患者数が少ないのですが、食の欧米化の影響であるのか、アジアでも乳がんの発生率は年々増加しているそうです。
報告では大豆の継続的な摂取は乳がんのリスクを25-60%低下させるそうです。

大豆は前立腺がんを減らす?

前立腺がんは世界中の男性において一般的に二番目に多いがんだそうです。
そんな二番目に多いがんなのですが乳がんと同様に大豆の摂取量に応じてリスクが低下するという事が知られています。
なんと大豆の継続的な摂取により50%もリスクが低下するそうです。

大豆は腎臓機能を改善する?

タンパク質の摂取は身体に良いというデータが多数出ていますが、タンパク質はその代謝過程で腎機能にストレスを与えます。
この研究では動物性たんぱく質と大豆たんぱく質を摂取した場合の腎機能へのストレスを比較しています。
研究の結果大豆たんぱく質では動物性たんぱく質と比較して腎機能へのストレスが少ないという事が明らかになりました。

この他にも肌をきれいにする効果動脈硬化を改善する効果など様々な報告がされています。
まさに万能食材とも言えますね。

元発酵学研究者として私は皆さんに是非納豆を食べていただきたいのですが、好き嫌いが分かれるかと思います。
そういう方は豆腐や味噌で摂るか、乾燥大豆をポリポリと食べるようにしてみてください。
黒豆茶などもいいですね。
是非毎日継続して大豆を摂る事で健康的な毎日をお過ごしください。

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参考文献
Protein digestibility-corrected amino acid scores (PDCAAS) for soy protein isolates and concentrate: criteria for evaluation.
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Dietary carbohydrate restriction as the first approach in diabetes management: critical review and evidence base.
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Effects of Soybean Oligosaccharides on Human Faecal Flora
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Messina M 2016
Efficacy and safety of cholesterol-lowering treatment: prospective meta-analysis of data from 90,056 participants in 14 randomised trials of statins.
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Soy Consumption with Risk of Coronary Heart Disease and Stroke: A Meta-Analysis of Observational Studies.
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