そもそも乳酸菌って何?

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生物学を簡単に

こんにちは。
発酵学研究者が語る健康とエビデンス管理人の勝瀬です。
今回は乳酸菌についてです。
乳酸菌発酵食品を見かけない日はないという程乳酸菌発酵食品は世の中に溢れていますが、そもそも乳酸菌について知っていますか?

乳酸菌という菌はいない?

たとえば麹菌といったらAspergillus 〇〇という Aspergillus 属という仲間の菌の一部であり、納豆菌といったら~の様にどの菌も基本的に一部の仲間を指す名称です。
しかし乳酸菌に関しては特殊で、ある特徴を持つ菌全てを乳酸菌と呼んでいます。

今あなたは、「ふーん、乳酸菌って色々な種類がいるんだ?」と考えている事だと思いますが、恐らくあなたが考えている以上の種類の菌が乳酸菌に該当します。
一体何種類ぐらいだと思いますか?

答えは約200種類です。
とても沢山の菌が乳酸菌に分類されているのです。

では、どんな特徴を持つ菌が乳酸菌に分類されるのでしょうか?

乳酸菌に分類されるためのルールとは?

少々難しい話も含まれますが、乳酸菌の特徴についてお話します。
乳酸菌には6つの特徴があります。

1つ目は消費する糖分に対して50%以上の乳酸を生成する事です。
いくら乳酸を作り、糖を栄養にする菌でも乳酸の生成量が条件に満たなければそれは乳酸菌と呼ばれません。

2つ目は運動性がないという事です。
一部の細菌は毛の様な構造を持っていいてそれを動かす事で動くのですが、乳酸菌に分類される菌は自身でその様に動くことはありません。

3つ目はグラム陽性菌であるという事です。
菌類にはグラム陽性菌とグラム陰性菌というものがいます。
専門用語で説明が複雑なためここでは割愛します。

4つ目は桿菌又は球菌であるということです。
最近には長方形の様な形をしている桿菌と球状の形をしている球菌、そしてその他にらせん状菌などがいるのですが、乳酸菌に分類されるものは桿菌と球菌のみです。
長方形のものと球形のものと覚えておけば大丈夫です。

5つ目は胞子を作らないということです。
麹菌等のカビは胞子を作るという事で有名ですが、乳酸菌は胞子を作りません。

6つ目はナイアシン(ビタミンB6)が生育に必要であるという事です。
乳酸菌に分類される菌はナイアシンがないと育つことが出来ません。

納豆菌は腸内では生きられないのに乳酸菌は生きることが出来る?

菌の中でも納豆菌はとても強いと有名ですね。
−100℃から120℃までの温度帯で生きていられるなど強いというエピソードが有名です。
とても強いという事で、発酵を扱う仕事では発酵の邪魔になる為納豆を食べられない場合もありますね。

で、そんな強い納豆菌ですが腸内では生きることが出来ません
しかし、乳酸菌は腸内で生育できます
なぜでしょうか。

実は納豆菌は酸素が無いと生きていけません
温度にはとても強い納豆菌ですがそんな弱点があったんですね。
その為、腸内までいくと酸素が無い為すぐに死んでしまいます
腸内には酸素はほとんどなく、ガスが満ちている為です。

逆に乳酸菌は酸素が苦手な菌です。
そこで納豆菌が死んでしまうような酸素の無い腸内環境で元気に過ごすことが出来るんですね。

以上乳酸菌についてでした。
健康効果などはまた後日詳しくまとめたいと思います。

納豆菌と乳酸菌どっちが強いの?

この記事を書く際に発酵に詳しいという方が、乳酸菌と納豆菌の発酵食品を混ぜる事でどっちの菌が強いかなどを比較しているサイトを見つけてました。
乳酸菌と納豆菌の育つ早さを比較する事は全くと言って良いほど意味がありません

そもそも納豆菌と乳酸菌の強さを比べるという事は魚と犬の強さを比べると事同じです。
魚と犬は水中では魚の方が強いですし、陸上では犬の方が強いですよね。
同様に納豆菌と乳酸菌も育てる条件によって生育速度は全く異なります
それにお互い生育に必要な栄養が異なっていたりもします。
空気が必要かどうかも違いますしね。

しっかりとした情報を元に考えられるようにしましょう。
また、条件の揃っていない適当な実験に騙されないようにしましょう。

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